ECサイトを構築する際、ECパッケージの導入は検討に値する選択肢の一つです。ECパッケージとは何か、その特徴やメリット・デメリットについて理解することは、自社に最適なECサイト構築方法を選択する上で非常に重要です。本記事では、ECパッケージの概要から、比較する際の6つのポイント、そしてメリット・デメリットまで、ECパッケージについて詳しく解説します。自社のEC事業の成功に向けて、ぜひ参考にしてください。
ECパッケージとは、ECサイトを運営するために必要不可欠な機能があらかじめセットになった製品のことを指します。
ECパッケージには、代表的な機能として以下のようなものがあります。
● 注文の管理
● 商品や在庫の管理
● 売上の管理
● ショッピングカート機能
● 顧客の管理
● 決済機能
● メール配信機能
● 分析機能
ECパッケージを活用すれば、ゼロからECシステムを構築しなくても、EC事業に必要な機能を追加でカスタマイズすることで、自社オリジナルのECサイトを構築することが可能となります。
ただし、ECシステム会社によって提供されるECパッケージの基本的な機能の内容やカスタマイズできる範囲は異なります。
ECパッケージの選定は、今後のECサイトの運用業務や売上に大きな影響を与える非常に重要なプロセスです。数多くのECパッケージの中から、自社のサイトに最もふさわしいものを選択することが求められます。
ECパッケージを選択する際は、以下の6つの観点から比較検討することが肝要です。
・構築サポートの充実度
・管理のしやすさ
・拡張性の高さ
・セキュリティの強さ
・類似サービスへの導入実績
・他社との費用面の比較
それでは、各ポイントについて詳しく見ていきましょう。
ECサイトを一から構築するには、幅広い知識と高度な技術力が求められます。
しかし、知識やスキルを身につけてから構築に取り組むほど時間的な余裕がない場合は、サポート体制が整ったパッケージサービスを選択するのがおすすめです。
ECパッケージサービスに構築サポートが付随していれば、構築に関する助言や疑問点の解消を得られるので安心して利用できます。
管理業務の効率化は、売上にも直結するため、サイト内の管理がしやすいECパッケージを選ぶことも重要なポイントです。
ECサイトは構築で完結するものではありません。
Googleアナリティクスなどから取得したデータを基に、サイト内の改善点や課題を洗い出し、サイトの構造を変更していく必要があります。
その際、管理しづらいパッケージを選択してしまうと、時間や手間が余計にかかってしまいます。
多くのECパッケージには、セキュリティシステムが組み込まれています。
しかし、サービスによってセキュリティの質は異なり、セキュリティが脆弱なパッケージや対応範囲が限定的で古いパッケージを選択してしまうと、ECサイトに不具合が生じるリスクが高まります。
一定のコストは発生しますが、ECサイトを守るためにも、最新のセキュリティを備えたパッケージを選ぶことが賢明です。
脆弱なセキュリティでは、顧客の個人情報流出といった、企業に甚大なダメージを与えるリスクが高まってしまいます。
ECパッケージを活用し、売上を伸ばしていくにつれ、オムニチャネルの実現や、多様な決済方法の導入、外部ツールとの連携など、様々なニーズが生まれてきます。
それらのニーズは、ECパッケージに拡張性やカスタマイズ性があれば実現できる可能性がありますが、もし柔軟性に欠けると、実現したい施策ができず、多額の費用をかけて新たにECカートシステムをリニューアルするか、施策の実現を断念するといった、EC運営にとって不利な状況に陥ってしまいます。
自社のEC事業の将来的な成長を見据えて、ECサイトを構築する際は、柔軟に対応できるECパッケージかどうかを見極めることが、重要な比較ポイントとなります。
導入事例を確認し、他社が実際にそのパッケージを導入してどのような成果を上げているかを把握することも、重要な比較の視点です。
導入事例を確認することで、ECパッケージ会社の実績や信頼性を把握できます。また、自社の業種や規模に適したカスタマイズや機能拡張が可能かどうかも確認できます。
類似業界の企業が成功を収めている場合、自社でも期待される効果を得やすいでしょう。
導入事例を参考にすることで、ECパッケージ会社の選定においてより適切な判断ができ、成功への可能性を高められるのです。
パッケージ型のECサイト構築を検討する上で、「費用面の確認」は非常に重要な比較の軸です。
ECサイトを作って開業した場合、初期費用と月額利用料がかかってしまいます。
各ECパッケージ会社によって価格設定は異なるため、初期費用や月額利用料の差異を比較することで、予算に見合ったサービスを選択できます。
また、初期費用や月額費用以外にもコストがかかる点に留意が必要です。
一部のECパッケージ会社では、基本機能だけでなく追加機能やオプションの利用に際して別途料金が発生する場合があります。必要な機能が含まれているかどうか、また追加オプションの料金が妥当かどうかを確認することが肝要です。
サービスの質も考慮した上で、コストパフォーマンスに優れたものを選ぶようにしましょう。
ここまでご説明してきたことで、ECパッケージの概要については理解が深まったのではないでしょうか。
しかし、「実際に自分が構築したいサイトにECパッケージが適しているのかどうか?」という判断はまだ難しいかもしれません。
そこで、ここからはECパッケージのメリットとデメリットについてお話ししていきます。まずはメリットからご紹介します。
ECパッケージには、ネットショップを立ち上げて運営するために必要な基本的な機能が一通り備わっています。多くのサービスにおいて、その充実度は十分といえるでしょう。
基本となる商品・在庫の管理はもちろん、顧客管理や注文管理、メール配信、アクセス履歴や売上の分析機能まで、幅広く設定することができます。
無料のASPカートサービスなどと比較して、多くのECパッケージではカスタマイズの選択肢が豊富に用意されています。
その理由は、ECパッケージ自体がカスタマイズされることを前提として開発されているからです。利用者は自社のユーザーニーズに合わせて、必要な機能をサイトに追加していくことが可能です。
ECサイトでは顧客の大切な情報も多く取り扱うことになるため、セキュリティ面には特に注意を払う必要があります。その点、ECパッケージには高い安心感が備わっています。
なぜなら、ECパッケージの制作会社は、その開発内容を公開していないためです。そのため、システム内部の仕組みは制作会社の開発担当者にしか分からず、外部からのウイルスなどによる攻撃に強いのです。
ただし、セキュリティ面で安心できるのは有償のパッケージに限った話です。
先ほど触れたオープンソースの場合は誰でも解析可能なため、悪意のあるユーザーが脆弱性を突いてサイバー攻撃を仕掛ける可能性もあります。
続いて、ECパッケージのデメリットについてもご説明します。メリットと併せて、ぜひ参考にしてください。
既にお伝えした通り、有償のECパッケージは決して安くはありません。充実した機能がセットになっているサービスであるため、導入にかかるコストは高くなる傾向にあります。
そのため、ある程度の売上が見込める中~大規模なサイトで、かつ初期の資金力に余裕のある企業でなければ、導入は難しい可能性があります。
もう一つ、ECパッケージの弱点として頻繁に指摘されるのが、時間の経過とともにシステムが古くなってしまうという点です。
ECサイトのシステムに限らず、IT、ネット関連のツールの変化の速度は驚くばかりです。スマートフォンの新モデルが発表される頻度を考えてみれば、その速さが実感できるでしょう。
最新のシステムを導入しても、翌年にはさらに新しいものが開発されているのです。
常に変化するトレンドやニーズに対応できるサイトであるためには、システムを定期的にメンテナンスし、アップグレードする必要があります。
当然、その分のコストは発生しますし、パッケージシステムの提供元企業との緊密な連携が欠かせません。
ECサイト構築を検討する際、自社に最適なECパッケージを選ぶことが重要です。ここでは、国内で人気の高い7つのECパッケージを比較し、それぞれの特徴や強みを解説します。
EC-Orangeは、株式会社エスキュービズムが提供するECサイト構築パッケージです。ソースコードが開示されているため、開発ベンダーの制約なく自由にカスタマイズが可能です。最新のフレームワークとテクノロジーを活用し、高いセキュリティ環境とスケーラビリティを実現しています。
ebisumartは、フルカスタマイズ可能なクラウドECプラットフォームです。中・大規模のさまざまな業種に選ばれ、750サイト以上の構築実績があります。柔軟なカスタマイズ、豊富な拡張機能、万全なセキュリティが特徴です。
ecbeingは、株式会社ecbeingが提供するECサイト構築パッケージで、15年連続シェアNo.1を獲得しています。大規模ECサイトからスタートアップまで、幅広い規模のECサイト構築に対応可能です。国内最大級の開発体制とEC専門のマーケティング部隊によるサポートが強みです。
コマース21は、株式会社コマースニジュウイチが提供する大規模ECシステムフレームワークで、大手企業向けに多くの導入実績があります。ビジネス構想策定からシステム開発・運用まで、一気通貫のソリューションサービスを提供し、クライアントの事業成長を支援しています。
eltex DCは、株式会社eltexが提供するECサイト構築パッケージです。BtoC、BtoBなど様々な業態に対応し、基幹システムとの連携も可能です。セキュリティ対策や24時間365日のサポート体制が整っており、安心して利用できます。
以上、国内で人気の高い7つのECパッケージを比較しました。自社のニーズや予算に合わせて、最適なECパッケージを選択することが重要です。導入実績や機能、サポート体制などを総合的に判断し、ECサイト構築を成功に導きましょう。
https://products.sint.co.jp/siws
SI Web Shoppingは、シンクソリューションズ株式会社が提供するECサイト構築パッケージです。大手アパレルブランドや通販サイトなど、多くの導入事例があります。顧客ニーズに合わせた柔軟なカスタマイズが可能で、高い拡張性を備えています。
ECパッケージを導入する際は、要件定義からリリースまで、一連の手順を踏む必要があります。ここでは、ECパッケージ導入までの4つの主要なステップについて解説します。
要件定義は、ECサイト構築プロジェクトの基盤となる重要なステップです。自社のビジネスモデル、ターゲット顧客、販売する商品・サービスなどを明確にし、ECサイトに必要な機能や要件を洗い出します。この段階で、予算や納期、体制なども合わせて検討しましょう。
要件定義が完了したら、システム設計に移ります。ECパッケージの標準機能を活用しつつ、自社に必要な機能やデザインをカスタマイズします。並行して、プログラム開発やデザイン制作を進めていきます。この段階では、クライアントとベンダー間の密なコミュニケーションが欠かせません。
開発が完了したら、システムテストと外部連携テストを実施します。ECサイトの機能や性能、セキュリティなどを入念にチェックし、問題がないことを確認します。また、決済システムや在庫管理システムなど、外部システムとの連携テストも行い、データの整合性を検証します。
テストが完了し、問題がないことが確認できたら、いよいよECサイトをリリースします。リリース直前には、最終チェックを行い、万全の状態でサイトを公開しましょう。リリース後も、継続的な運用・保守体制を整え、サイトの安定稼働と更新を図ることが重要です。
以上が、ECパッケージ導入までの主要な4つのステップです。各ステップで、クライアントとベンダーが緊密に連携し、プロジェクトを円滑に進めることが成功の鍵となります。自社の要件に合わせて最適なECパッケージを選択し、しっかりとした導入プロセスを踏むことで、効果的なECサイト構築を実現しましょう。
ECパッケージは、ECサイト運営に必要な基本機能が一通り揃っており、カスタマイズの自由度が高く、セキュリティ面でも安心感があります。
一方で、導入コストの高さやシステムの最新性を維持できない点がデメリットとして挙げられます。自社のEC事業の規模や予算、将来的な成長を見据えて、ECパッケージの導入を検討することが重要です。
ECパッケージの特徴を十分に理解し、自社に最適なサービスを選択することが、EC事業の成功への鍵となるでしょう。
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