「ECサイトを作って販売したい」「EC販売の仕組みやメリットデメリットが知りたい」とお考えの方はいませんか?
EC市場は年々拡大しており、業者・個人問わず多くの方々がECサイトの開業・販売を開始しているため、興味を持っている方もいるでしょう。
本記事では、EC販売の仕組みや10のメリットデメリット、販売戦略を解説します。
EC販売とは、実店舗を必要とせず、インターネット上でショップを開店し、商品やサービスの販売を行うことを指します。
近年では、企業・個人ともにECサイトを使用した販売を行う方が増えており、ECならではのメリットを活かした販売方法は日本国外問わず様々な方が興味を持っています。
EC販売とネット販売は、名称は違えど内容は同じです。
インターネット上でサイト(店舗)を開き、ユーザーへ商品やサービスの販売を行います。
ネット販売以外にも「オンラインショップ」という名称で呼ばれることもあります。
EC販売の仕組みは、基本的には物理的な店舗での販売と同じですが、全てがオンライン環境で行われます。
EC販売は、ユーザーに利便性を提供し、事業者にとっては新たな市場を開拓する手段となっています。
オンラインのプラットフォームを通じて、商品やサービスを提供し、顧客との継続的な関係を築ける可能性がある点も魅力です。
ただし、円滑にEC販売を行うためには、ユーザーが注文から支払いまでをスムーズに進められるシステムの導入や、個人情報を取り扱う上で重要なセキュリティ対策が必須です。
また、ウェブ解析を通じてプラットフォームをどう改善すれば売上やユーザーの満足度を向上させられるかを明確にできるため、成功の要因となります。
EC販売にかかる手数料は、販売プラットフォームや決済代行会社によって異なります。
またEC販売を行う上で必要となる手数料は次のとおりです。
手数料はEC販売におけるコストの一部であり、業者はこれらの手数料を考慮に入れて価格設定や収益モデルを計画する必要があります。
選択したプラットフォームやビジネスモデルによって、手数料が異なるため、自身のビジネスニーズに合ったプラットフォームを選ぶよう意識してください。
ここでは基本的なEC販売の種類を解説していきます。
| 種類 | 特徴 |
| BtoB型 | 企業間取引を指すeコマースの一種です。製造業者から卸売業者、小売業者への商品の供給や、商材、サービスの提供などが行われます。 |
| BtoC型 | 事業者から一般消費者へ直接商品やサービスを販売する形態を指しeコマースの一種です。企業が個人に向けて商品を提供し、顧客がそれを購入するという流れをオンライン上で完結させます。 |
| CtoC型 | 一般消費者同士で商品の売買を行う形態を指したeコマースの一種です。個人が不要となった物や自作の商品を簡単に販売できる点が挙げられます。 |
| CtoB型 | 消費者からビジネス企業への取引形態を指したeコマースの一種です。イメージとしては「一般消費者が自分のスキルや専門知識を提供するコンサルティングサービス」や「写真」「イラスト」「記事」などのコンテンツ制作が該当します。 |
| DtoC型 | 「ディベロッパー(開発者)からコンシューマー(消費者)へ」という意味で、製品やサービスの開発者が直接消費者に販売する形態を指したeコマースの一種です。ブランドやメーカーが自社のオンラインストアを運営し、自社の製品を消費者に直接販売する形態を指します。 |
EC販売は「誰が」「誰に向けて」販売するかによって種類が異なります。
そのため、これからEC販売を検討している場合は、ビジネスプランに合わせてどの種類を展開していくかも今後の売上に関連する大切な要素でしょう。
EC販売が行われるEC市場は年々規模を拡大しています。
まずは、実際にどの程度のものなのか、国内のEC市場規模と推移を見てみましょう。
以下は、過去5年間の国内EC市場規模の推移を示した表です。
| 年度 | 国内ECサイト市場規模(兆円) |
| 2017年 | 16.5兆円 |
| 2018年 | 17.9兆円 |
| 2019年 | 19.3兆円 |
| 2020年 | 19.2兆円 |
| 2021年 | 20.6兆円 |
※引用:国内電子商取引市場規模(BtoC及びBtoB)-経済産業省
2021年には20兆を超え、今後も更に拡大していくと考えられるでしょう。
次に海外のEC市場の規模と推移を見ていきます。
2023年8月に経済産業省が発表した「2022年、全世界のBtoC市場」では、統計値713兆円(1ドル131円計算)とされており、今後も2026年までは市場規模を拡大させていく見込みです。
特に、AmazonやアリババなどのECサイトを運営するアメリカや中国の市場成長力が目まぐるしく、アメリカの市場規模は約120億ドル(約1兆7,881億)※1、中国は4,800億元(約9億5,107万8,880円)※2と発表されています。
また、アメリカに関しては2025年には200億ドル(約2兆9,708億8,532万3,827円)※1を上回ると見込まれているなど、今後更に市場規模は拡大していくと考えられるでしょう。
※引用:「令和4年度 デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)報告書-経済産業省
※1:2023年9月27日現在
※2:2023年8月4日現在
国内と海外、どちらのEC市場も常に成長・進化を遂げているのだとわかります。
この点から「今からEC販売は遅いだろうか」という心配は必要ないでしょう。
ただし、市場が拡大しているということは「ライバル」も増えているということです。
EC販売で売り上げを上げていくためにはしっかりとした戦略を立てる必要があります。
次はEC販売のメリットを6つ解説します。
EC販売のメリット1つ目は「店舗を構える必要がない」です。
EC販売はインターネット上で開設されたECサイトを店舗として利用します。
そのため、実店舗を構える必要がないことは大きなメリットです。
物理店舗の場合、賃貸料、設備、店舗スタッフの給与など多くの経費がかかりますが、EC販売ではこれらのコストを抑えられます。
その結果、商品価格を競争力のある水準で維持できるようになるため、顧客に競争力のある価格を提供できます。
EC販売のメリット2つ目は「少額から始められる」です。
また物理店舗を設立する必要がないため、賃貸料、店舗設備、店舗スタッフの給与などの高コストがかかりません。
ほかにも、EC販売は最初から大量の商品を仕入れる必要がなく、需要が確実にある場合にのみ在庫を追加すれば良いため、資金に余裕がない状態でも始めやすいでしょう。
さらに、SNSやデジタル広告を活用することで、ターゲット市場に訴求する広告キャンペーンを低予算で行うこともできます。
EC販売のメリット3つ目は「全国・世界中に販売できる」です。
EC販売はインターネット上のECサイトにて行います。
物理的な店舗のように場所へとらわれることもなく、ユーザーはいつでもどこからでもサイトを訪問し、商品を選び、購入できます。
これはユーザーにとって利便性の良さを感じさせられる点や、幅広い言語に対応できれば海外に住むユーザーの集客にもつながるでしょう。
EC販売のメリット4つ目は「24時間365日営業できる」です。
物理的な店舗の場合は存在する営業時間がEC販売では関係ありません。
ユーザーはいつでも好きなときに商品を購入できるため、メリットの3つ目でも解説した「ユーザーの利便性向上」へ大いに貢献してくれます。
またEC販売は「常に誰かが店舗にいなければいけない」という拘束もなく、パソコンやスマートフォンがあればどこでもカスタマーサポートが行える点も魅力でしょう。
EC販売のメリット5つ目は「人件費や家賃などが不要」です。
EC販売はインターネット上で行われるため、必ず人材を雇わなければ運営していけないというわけではありませんし、家賃も必要ありません。
ただ、ECサイトの利用者が増えた場合やECモールに出店する場合は、誰か人材を雇ったり、出店料を払ったりする必要があります。
とはいえ、物理的な店舗で人材を雇い、家賃を払うことと比べればコスト的に見てEC販売の方が得られるメリットは大きいでしょう。
EC販売のメリット6つ目は「顧客データが集めやすく反映しやすい」です。
EC販売はインターネット上で行われるため、次のような顧客データが集めやすい点が大きなメリットと言えます。
データはリアルタイムで集められ、即時に反映できるため、迅速な意思決定や施策実施に利用・活用できます。
また、データ分析ツールやAIを活用することで、より洗練された分析や予測ができる点もEC販売の売上を上げるためにはメリットとして役立ってくれるでしょう。
次はEC販売のデメリットを4つ解説します。
EC販売のデメリット1つ目は「ユーザーは商品の実物を確認できない」です。
EC販売は、実店舗と違い、ユーザーが直接商品を手に取って確認できるのは商品到着後です。
そのため、どのように商品の魅力を伝えるか、戦略が必要です。
商品の中には、実際に目の前で手に取って確認することでユーザーは購入後のイメージを膨らませて「必要か」「不必要か」を判断します。
しかし、EC販売の場合はこの過程が利用できないため、高解像度の商品画像を多角度から複数掲載してユーザーが商品の細部まで確認できるようにするなど、工夫が必要です。
近年ですと、メタバースと呼ばれる仮想空間の認知度が高まっているため、メタバース上で仮想店舗を出店し、商品をアバターが手に取って確認できるようにするなどの方法もおすすめします。
大切なのは「いかにユーザーが商品を手に取らなくても欲しいと思えるように工夫できるか」です。
このユーザー視点での考えや、行動ができるかで最終的な売上の増減に関わってきます。
EC販売のデメリット2つ目は「EC市場の競争が激しい」です。
先ほど市場規模について解説したとおり、EC市場規模は日々成長・拡大している点や、地域や物理的な距離に左右されず、全世界から様々な企業が集まります。
また販売する商品やサービスも、顧客のニーズや時代のトレンドに合わせたものが多くなるため、同一商品やサービスを提供する企業が増え、競争率は非常に高くなるでしょう。
このような状況の中で、自社のサイトや商品をユーザーに見つけてもらうためには、SEO対策や独自の販売戦略など、差別化の工夫が必須となります。
EC販売のデメリット3つ目は「商品管理や発送など膨大な業務量がある」です。
EC販売は「誰が行うか」によって一人が行う業務量に差が生じます。
例えば企業がEC販売を行う場合、従業員のリソースを割き、それぞれに適量の業務量を分けられれば一人が担う業務量はそこまで膨大にならない可能性もあるでしょう。
しかし、個人や複数人でEC販売を行っていく場合、ECサイトの利用者が増えれば商品管理や発送、注文管理など膨大な業務量へ迅速に対応しなければなりません。
そのため、業務効率を向上させる自動化ソフトウェアや機能などを賢く活用して、業務負担が軽減できるよう、事前に計画を立てておく必要があるでしょう。
EC販売のデメリット4つ目は「システムトラブルのリスク」です。
ECサイトを運営する上で避けられないのが、システムトラブルです。
サーバーダウンは、ユーザーの快適なショッピングを制限してしまうことや、サイト自体への信頼性につながるため、出来る限り回避しなければなりません。
他にも、サイト自体の動きが重く「商品検索」や「決済」に時間がかかる場合、利便性を求めるユーザーは他のEC販売を行っているECサイトへ離脱してしまう可能性もあるでしょう。
これらのリスクを避けるためには、信頼性の高いサーバー選定や、日常的なシステムメンテナンスを怠らない意識と行動が重要です。
次はおすすめのEC販売戦略を4つ解説します。
ユーザーがストレスなく、スムーズに商品を探し購入できるウェブデザインは重要です。
商品の検索・選択・購入といったプロセスをシンプルにし、使いやすいシステム・ウェブデザイン設計することは売上にも直結します。
また、近年であればスマホアプリなどのモバイル対応も必須となります。
検索エンジンからの流入はECサイトで販売を行う上での重要なトラフィック源です。
SEO対策により検索エンジンからの訪問者を増やし、購入につなげられるかも重要です。
そのためには、キーワードの選定やメタデータの最適化、高品質なコンテンツ作成などが求められるため、専門知識を持った業者や人材の導入が必要となります。
SNSはユーザーとのコミュニケーションの場として、また商品やセール情報の発信の場として有効です。
特にインスタグラムやピンタレストは商品のビジュアルを前面に出せるため、EC販売に適しています。
また、メールマーケティングでは、顧客の購買履歴や行動データに基づいたパーソナライズされたメッセージを送信し、リピート購入を促すことに利用できます。
クレジットカードはもちろん、電子マネー、コンビニ払い、銀行振込など、幅広い層が利用できる決済手段を増やすことは、ユーザーが持つそれぞれのニーズに対応できます。
ただし、複数の決済手段を導入すると管理が大変、という一面もあるため、豊富な決済手段を一括管理できる決済代行業者との契約がおすすめです。
本記事ではEC販売について、仕組みやEC市場の現在、そしてEC販売を利用するメリットデメリットや戦略について解説しました。
ECの世界は今後も拡大を続けていくと考えられるため、自社や個人が考える独自性や戦略を活かしてEC販売事業を成功させられるよう事前準備を入念に行いましょう。

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